父"野原ひろし"がメキシコの"マダクエルヨバカ"という町でしか取れないというサボテンを輸入するため転勤を命じられてしまう。野原一家は住み慣れたカスカベを離れ、太陽の国メキシコへと引っ越すことになるのだった。
マダクエルヨバカの町長を筆頭に町民たちはサボテンの実から採れる甘い蜜を利用し町の活性化を図っていたが、なんとそのサボテンは恐ろしい人喰いキラーサボテンであり、次々と町民たちを飲み込んでいくのだった・・・。
メキシコに引っ越し?どういった経緯でメキシコ?と思って今回はパスでいいや、と。息子が見たい見たいと言っておったのだがたぶんつまんねーだろうと。思ったのにもかかわらず、妻がどっか連れてってやれとうるせぇので家にいるよりはマシかと渋々行った訳です。
うん、全然つまんなかったですよ。引っ越しの時の風間くんとのやりとりはグッときましたけどね。ほら、俺って引っ越し多かったからさ。
いつもの劇場版と違って、今回はパニックホラーものなんですね。これまでの劇場版っつったら、野原一家と仲間たちが歪んだ権力者に立ち向かう話が多い、まぁほとんどそうだったじゃないですか。
今回そういった黒幕的人物はいなくて、人食いサボテンが次々と町の住人を飲み込んでいく中で、ちょっと頼りない生存者たちが町を救おうとする成長を見せたり、サボテン産業で町を発展させようと躍起になる町長が最後には・・・みたいな感じで。
どうしてそこガラッと変えちゃったのかなぁ?なんて思いましたけど、それが好きな人もいるんでしょうかね?
俺は前作『ロボとーちゃん』で、大人も子どもも爆笑の渦で劇場が大揺れするところを体験してるんで、今作はやっぱり全然物足りなかったですね。思いっきり大人側に寄せてきた感じがして。
だいたいお父さんがメキシコのクソ田舎に転勤になって、「家族は一緒じゃなきゃ」なんて言ってくれる妻が日本にどんだけいるかっつー話で。みさえは"部長夫人"という肩書きと豪華な社宅に騙されたのが始まりだったけど、それにしても騙されたとわかった瞬間に「帰る!」とはならずに「まぁ家族が揃ってれば何とかなるでしょ」って言っちゃうんだから素晴らしい妻ですね。