過ぎ去りし麗しき日々は再び我の元に返り来たらず

やってくるこの毎日が人生だと知っていたら

最近読んだ漫画

まさかのタイムリ

 家出女子中学生&老夫婦の2編。

 

 家出女子中学生のSNSに群がる中年どもの話から始まる訳ですが、人生なめてる中学生がうっかりサイコパスに出会っちゃってさぁ大変!みたいな話かな?とか思って読んでったら、想像をはるかに超えていて、しかも今一番頭から離れない件とまったく一緒だったので驚いた訳です。スピッてますね。

 

 

 この家出女子中学生は、寝食を得るためにロリコンどもの餌食になっている訳ではなく、自分を殺してくれる人を探してるんですね。もちろん人生に絶望して自棄になっているんですが、自殺じゃ意味がないらしく。

 

 実は、兄貴がイジメ自殺事件の加害者で、被害者の義父に殺されちゃってから人生がめちゃくちゃになってしまったと。なんと彼女は1巻の第1話のイジメ加害者の妹であり、この話は第1話の加害者側の家族の後日譚だったという訳です。何という伏線回収!これには唸ります。

 

 追いかけられ白い目で見られネットで晒されて家族はバラバラに。些細なきっかけで当事者も周りも全部をダメにするから、本当にイジメってタチが悪い。

 

 地元でおきた現実の出来事でも、今まさに加害者叩きが始まっちゃいました。卒業アルバムの写真、住所、親の職業などが嘘か誠か垂れ流されてしまって。もう終わりでしょ。一生怯えて暮らすことになっちゃった。

 

 正義を振りかざしてるか知らんけど、ただのアクセス数稼ぎだもの。デマに踊らされる書き込みなんか見ると、過去の事例に何を学んでんのか。まったくタチが悪過ぎますな。

 

 陰惨な事件の犯罪者にも関わらず未成年だからと裁かれずに反省の色もなしと記事になった加害者たち、事件の隠蔽と責任をなすりつけ合う保護者と教育関係者には同情の余地はないよ。でも加害者にまだ幼い弟や妹がいたら?その子たちの人生も終わらせていいのかな?事件の起きた中学に通う子たち、もっと言うとこれから入学する子たちは全員予備軍なのか?っていうか同市民だってだけでそんなに言われます?

 

 考えたって答えなんかないしどうしようもないんだけど、地元だし考えちゃうよねぇ。で、この話の最後だけシ村さんがめっちゃ優しいの、泣けるわぁ〜😭