"陸王"とか"タンブリング"とか、いわゆる『負け犬たちのワンスアゲイン』系の物語を療養期間中に娘と観まくった訳だが、一番ギューっとなったのはこの映画だった。
2015年の作品で、俺は2017年に観て号泣したとブログに綴っている。
初見から更に6年経過した訳だが、今観たらより一層感動してしまった。基本的には当時の感想と変わらないんだが、比べものにならないぐらい想いが溢れてくるのだった。
たぶんだが。初見時に比べて俺が女子化している。
とある理由から商店街のイベントでダンスを披露する羽目になった女子高生5人。初めは恥ずかしくてぎこちない動きだったが暖かい観客の声援と拍手にダンスの楽しさに気づき始める、という序盤のシーンがあるのだが。
彼女たちが踊る曲が西野カナの"GO FOR IT ‼︎"という曲で、脳汁がドクドクと溢れてしまったのである。
初見時には全く気にも留めてなかったので、初めて耳にしたぐらいの曲のはずだが何て素敵な曲なんだと。若い女性の片想いの気持ちを曲にしたものであろうが、とにかくブッ刺さる。
ずっと前からキミが好きでした
というフレーズが繰り返される訳だが、主人公の心情と演じる俳優のほとばしる若さがマッチしてキュンキュンが抑えられない。
"石井杏奈"さんが演じる主人公の"あずさ"は、小学校時代のイジメがトラウマとなり高2の今ではクラスの一軍女子のパシリとなっている。
クラスで浮いた存在、通称"ジミーズ"の子たちともダンスを通じて仲良くなるが、一軍からハブられるのが怖くてジミーズとの友情を踏みにじってしまう。
なんやかんやあってジミーズとも一軍とも仲良くなってからはエンディングまで一気に爆上がりとなるんだが、片想いの幼なじみに告白して自転車で坂道を駆け下りるシーンは汁がジョバジョバ出る。
幼なじみのタモツには可愛い彼女がいるので結果は伴わないことは百も承知な上で、ずっと秘めていた想いを直球でぶつけるという無敵感ね。
6年前と違うのはもうひとつあって。この映画に出てる俳優さんたちに2022現在第一線で活躍してる人がほとんどいないってことですよ。西野カナでさえいない。いや、俺が知らんだけかもだが"磯村勇斗"と"小芝風花"ぐらいじゃないか。
でも確かに2015年にはみんなキラキラ輝いていたんですね。その儚さですよね。
話を女子化に戻すが、このYouTube動画を観てから"さくらんぼ"が頭から離れなくて困っている。動画作った人にはただただ拍手なのだが、やっぱり歌詞が最高だってことに今さら気づくのである。